くらしの宿Cocoroのブログ

岐阜県郡上市にあるオーガニックな農泊「くらしの宿Cocoro」。農業から古民家DIY、そしてネコまで。日々のアレコレを綴ります。

生活からくらしへ。そしてくらしの中に炎を灯そう

みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。今日は暖かい一日でした。ということは、カメムシたちがチョー元気に遊びに来てくれます。遊びに来るだけならまだいいんだけど、気付いたらいろんなすき間でヨーシ、ここで越冬だー! みたいに集団で固まってるんですよ。しかもその数が尋常じゃない…。うう、困ったなぁ。早くいなくなってくれないかな〜。

 

そんなくらしの宿Cocoroですが、「くらし」を味わってもらうために、いろんな体験をご用意しています!

 

体験、なんて言うとちょっと大げさですね。

 

例えば掃除機を使わずに、ほうきとちりとりで掃除をしたり、なんとかの素を使わずに出汁を取るところからお料理をしたり、保存食を作ったり、いろんなものをDIYしたり、野菜を育ててそれを収穫したり。

 

今まで何気なくこなしてきた作業に、少しの手間や時間をプラスすることで、この作業って意外と面白いんだね、という新しい楽しみ方を見つけることができます。

 

よく思うんですけど、便利すぎる人生ってどこか退屈じゃないですか? 

あれ? 私たちだけかな? 

 

この時代、やろうと思えば何でも便利にできます。掃除も、洗濯も、皿洗いも、お料理も。それが普通の生活なのかもしれませんが、せっかくうちに泊まりに来てもらって同じことを体験してもらっても、それではちょっと味気ないですよね。なのでいろんなことに手間と時間をかける「くらしの体験」をご用意してるんです。

 

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今晩のご飯のおかずを探しているところ。野菜が少ない時期は野草や山菜が大活躍です!

 

ちょっと前に「スローライフ」って言葉が流行りましたよね。あくせくした生活をやめて、ゆっくりと生活をすれば人生が豊かになるんだよ〜、ってな感じだったと記憶しています。当時たくさんの人がそんな生活にあこがれて、田舎に引っ越したり、今までの人生を見つめ直したりしてました。

 

私たちの友人でもスローライフのために田舎に移住した人がいて、その彼が放った名言。

 

スローライフって、時間かかるんだね」

 

スローライフを目指してわざわざ移住までしたのに、生活するのにやたらと手間ひまがかかるなぁ。ゆっくりしてる時間なんて全然ないぜ、というボヤキです。

 

アハハ。めっちゃ分かる!(笑) でもそれが真実なんですね〜。

 

生活って本来、時間がかかるものなんです。

 

お父さんは朝から晩まで働いて、お母さんはこれまた朝から晩まで家事をして、子どもたちはいろんな家事や農作業を手伝って、それでようやく生活が成り立っていたんですよ、きっと。実際に見たわけじゃないから分からないけど。

 

そこへいろんな便利な道具が発明されて、それが生活の中に流れ込んできて、それを使えば生活がどんどん楽になっていく。でもその道具を買うためにはお金が必要で、お金を得るために田舎から都会へ働きに出る。若い人が都会へ出やすくするために鉄道を引いたり、道路を作る。

 

その結果、田舎の自然は破壊され、田舎からはドンドン人が流出する。いい加減もうやめときゃいいのに、一度味わった禁断の味を忘れられず、開発(というか破壊ですけど)は続けられ、現在に至る…。そんな感じですかね。

 

スローライフはそういう流れに対する、一種の抵抗だったでしょう。でも一時の流行で終わってしまったような印象があります。それ以外にもLOHASとかサステナブルとか、いろいろありましたね〜。どれもエコロジー的な理想をエコノミーに落とし込むという手法ですが、結局単なるビジネスで終わってしまい、生活そのものを変えるには至っていない、と思います。

 

くらしの宿Cocoroでは

「生活からくらしへ」

というそれっぽい(笑)コンセプトを掲げ、お客さまに「くらし」が持つ魅力や、楽しさを味わっていただこうと思っています。

 

実は私たち自身、生活とくらしの厳密な違いはつかみ切れていないのですが、毎日を生きることが「生活」で、その生活の中にある何かを積極的に楽しもうとする姿勢が「くらし」かな、くらいのニュアンスで受け取ってもらえると助かります。

 

で、本題です。いつも前置きが長くてすいません。

 

くらしに大切なものの一つ、それはご飯を美味しくいただくことです。毎日が充実してるとご飯がうまい! そしてそのうまいご飯をいただくために、毎日をちゃんと生きる。そんな風に考えて、くらしの宿Cocoroでは、毎日かまどでご飯を炊いています。

 

かまどは「愛農かまど」といって、戦後に開発され、普及したものです。

 

戦後、焼け野原となってしまった日本で、いかに少ない薪で煮炊きができるかを、徹底的に追求して作られたかまどです。なのでホントに少しの薪で、ご飯が炊けます。オマケにオーブンまで付いています。この辺の余裕というか遊びというか、それが「くらし」なのかもしれませんね〜。

 

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これが愛農かまどです。まー、かわいい♡

 

ちなみに愛農かまどを語らせては、コチラのもりのいえさんのブログにかなう者はいません! と思うので、ぜひご一読下さい。数年前、私たちも彼のアツさにやられて、愛農かまど作りたーい♡ と思ったのです。

 

maasan.blog19.fc2.com

 

でね、この愛農かまどで炊いたご飯がむちゃくちゃ美味しいんですよー! 自分で言うのもなんなんですが、本当に美味しい。泊まりに来てくれた方は、みなさん必ずお代わりされます。

 

だいたいいつも1回に5〜6合炊くのですが、それを大人4人で完食してしまったこともあります(1人で1合以上食べてるよね…、って育ち盛りかっ)。おいおい、そんなに食べて大丈夫なの? とこちらが心配になるくらい、みなさんしっかり食べてくれます。幸いお米はたくさんあるので、どれだけ食べてもらっても大丈夫なんですが。

 

あ、くらしの宿Cocoroではこんな感じでお米を育てていますよ〜、という記事はコチラ。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

もともと私たちは土鍋&ガスでご飯を炊いていました。ハッキリ言って、その時点で電気炊飯器の3割増しくらいの美味しさです。が、しかし! かまどで炊いたご飯はさらにその2倍くらい美味しい!(数値は当社比)。粒はシャキッとしていて、味も香りも全然違います。

 

ここだけの話なんですが、最初はかまどなんて面倒かな、とか思っていたんです。一日作業をしてね、クタクタになってから火を熾してかまどでご飯を炊く、なんて「生活」を果たして続けられるのだろうか、ちゃんと「くらし」の中で、かまどと楽しく関わっていけるだろうか、とかちょっとビビってたんですね。 

 

でもまぁ、経験したことがないことを頭でアレコレと考えていても仕方ない。まずはやってみよう、ということで三重県から講師の野呂さんに来ていただき、参加者を募って、ワークショップ形式で愛農かまどを作ってみました。詳細は後日、ブログにアップしますね。

 

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2泊3日かけてみんなで作った愛農かまど。いやー、楽しかった♪

 

5月に完成、6月まで1ヶ月間、なにもせずにゆっくりとかまどを乾燥させてから火入れをします。最初は弱火で短時間。徐々に火力を上げ、ゆっくりとかまどを慣らしていきます。

 

本格的に稼働しだしたのは6月の半ば。完成してから45日以上経ってます。ん〜、これって確かにスローライフだな(笑)

 

ドキドキの初日。うまく炊けるだろうか、という不安を吹き飛ばすような、とっても美味しいご飯が炊けました。それ以来、お泊まりいただいたお客さんにも毎回ご自分で炊いてもらっていますが、今まで失敗したことは一度もありません! これは愛農かまどが優秀だからなんでしょうね〜。

 

で、かまどのある「生活」をしてみて、どうだったのか。結論から言いますと、とってもステキな時間をかまどと過ごせています。

 

炎をながめる時間。

ご飯が炊けるまでの匂い。

乾いた薪を割る小気味良い音。

煙突から立ち上る煙。

 

それぞれが本当にステキだけど、特に炎を眺めている時間は、とてもすばらしいです。ついつい時間を忘れ、炎に見入ってしまいます。やっぱり人は火とともに生きてきたんだなぁと、ボンヤリと感じます。

 

かまどの炎は強くなったり弱くなったり。色も赤、オレンジ、青っぽい炎、いろんな色があります。最初の火の立ち上げを失敗すると、かまど部屋が一面煙だらけになったりもします。そういう魅力って、ガスの火では飼い慣らされすぎているし、電気では全く味わうことすらできません。シンプルだけど、大切なことですね〜。

 

くらしの中に炎を灯す。

 

かまどでご飯を炊きたいアナタのご予約をお待ちしています。さぁ、ホームページからどうぞー!

nf-cocoro.com