くらしの宿Cocoroのブログ

岐阜県郡上市にあるオーガニックな農泊「くらしの宿Cocoro」。農のこと、古民家くらし、まだまだ続くDIY、そしてネコ。日々のアレコレを綴ります。

生活からくらしへ。そしてくらしの中に炎を灯そう

みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。今日は暖かい一日でした。ということは、カメムシたちがチョー元気に遊びに来てくれます。遊びに来るだけならまだいいんだけど、気付いたらいろんなすき間でヨーシ、ここで越冬だー! みたいに集団で固まってるんですよ。しかもその数が尋常じゃない…。うう、困ったなぁ。早くいなくなってくれないかな〜。

 

そんなくらしの宿Cocoroですが、「くらし」を味わってもらうために、いろんな体験をご用意しています!

 

体験、なんて言うとちょっと大げさですね。

 

例えば掃除機を使わずに、ほうきとちりとりで掃除をしたり、なんとかの素を使わずに出汁を取るところからお料理をしたり、保存食を作ったり、いろんなものをDIYしたり、野菜を育ててそれを収穫したり。

 

今まで何気なくこなしてきた作業に、少しの手間や時間をプラスすることで、この作業って意外と面白いんだね、という新しい楽しみ方を見つけることができます。

 

よく思うんですけど、便利すぎる人生ってどこか退屈じゃないですか? 

あれ? 私たちだけかな? 

 

この時代、やろうと思えば何でも便利にできます。掃除も、洗濯も、皿洗いも、お料理も。それが普通の生活なのかもしれませんが、せっかくうちに泊まりに来てもらって同じことを体験してもらっても、それではちょっと味気ないですよね。なのでいろんなことに手間と時間をかける「くらしの体験」をご用意してるんです。

 

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今晩のご飯のおかずを探しているところ。野菜が少ない時期は野草や山菜が大活躍です!

 

ちょっと前に「スローライフ」って言葉が流行りましたよね。あくせくした生活をやめて、ゆっくりと生活をすれば人生が豊かになるんだよ〜、ってな感じだったと記憶しています。当時たくさんの人がそんな生活にあこがれて、田舎に引っ越したり、今までの人生を見つめ直したりしてました。

 

私たちの友人でもスローライフのために田舎に移住した人がいて、その彼が放った名言。

 

スローライフって、時間かかるんだね」

 

スローライフを目指してわざわざ移住までしたのに、生活するのにやたらと手間ひまがかかるなぁ。ゆっくりしてる時間なんて全然ないぜ、というボヤキです。

 

アハハ。めっちゃ分かる!(笑) でもそれが真実なんですね〜。

 

生活って本来、時間がかかるものなんです。

 

お父さんは朝から晩まで働いて、お母さんはこれまた朝から晩まで家事をして、子どもたちはいろんな家事や農作業を手伝って、それでようやく生活が成り立っていたんですよ、きっと。実際に見たわけじゃないから分からないけど。

 

そこへいろんな便利な道具が発明されて、それが生活の中に流れ込んできて、それを使えば生活がどんどん楽になっていく。でもその道具を買うためにはお金が必要で、お金を得るために田舎から都会へ働きに出る。若い人が都会へ出やすくするために鉄道を引いたり、道路を作る。

 

その結果、田舎の自然は破壊され、田舎からはドンドン人が流出する。いい加減もうやめときゃいいのに、一度味わった禁断の味を忘れられず、開発(というか破壊ですけど)は続けられ、現在に至る…。そんな感じですかね。

 

スローライフはそういう流れに対する、一種の抵抗だったでしょう。でも一時の流行で終わってしまったような印象があります。それ以外にもLOHASとかサステナブルとか、いろいろありましたね〜。どれもエコロジー的な理想をエコノミーに落とし込むという手法ですが、結局単なるビジネスで終わってしまい、生活そのものを変えるには至っていない、と思います。

 

くらしの宿Cocoroでは

「生活からくらしへ」

というそれっぽい(笑)コンセプトを掲げ、お客さまに「くらし」が持つ魅力や、楽しさを味わっていただこうと思っています。

 

実は私たち自身、生活とくらしの厳密な違いはつかみ切れていないのですが、毎日を生きることが「生活」で、その生活の中にある何かを積極的に楽しもうとする姿勢が「くらし」かな、くらいのニュアンスで受け取ってもらえると助かります。

 

で、本題です。いつも前置きが長くてすいません。

 

くらしに大切なものの一つ、それはご飯を美味しくいただくことです。毎日が充実してるとご飯がうまい! そしてそのうまいご飯をいただくために、毎日をちゃんと生きる。そんな風に考えて、くらしの宿Cocoroでは、毎日かまどでご飯を炊いています。

 

かまどは「愛農かまど」といって、戦後に開発され、普及したものです。

 

戦後、焼け野原となってしまった日本で、いかに少ない薪で煮炊きができるかを、徹底的に追求して作られたかまどです。なのでホントに少しの薪で、ご飯が炊けます。オマケにオーブンまで付いています。この辺の余裕というか遊びというか、それが「くらし」なのかもしれませんね〜。

 

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これが愛農かまどです。まー、かわいい♡

 

ちなみに愛農かまどを語らせては、コチラのもりのいえさんのブログにかなう者はいません! と思うので、ぜひご一読下さい。数年前、私たちも彼のアツさにやられて、愛農かまど作りたーい♡ と思ったのです。

 

maasan.blog19.fc2.com

 

でね、この愛農かまどで炊いたご飯がむちゃくちゃ美味しいんですよー! 自分で言うのもなんなんですが、本当に美味しい。泊まりに来てくれた方は、みなさん必ずお代わりされます。

 

だいたいいつも1回に5〜6合炊くのですが、それを大人4人で完食してしまったこともあります(1人で1合以上食べてるよね…、って育ち盛りかっ)。おいおい、そんなに食べて大丈夫なの? とこちらが心配になるくらい、みなさんしっかり食べてくれます。幸いお米はたくさんあるので、どれだけ食べてもらっても大丈夫なんですが。

 

あ、くらしの宿Cocoroではこんな感じでお米を育てていますよ〜、という記事はコチラ。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

もともと私たちは土鍋&ガスでご飯を炊いていました。ハッキリ言って、その時点で電気炊飯器の3割増しくらいの美味しさです。が、しかし! かまどで炊いたご飯はさらにその2倍くらい美味しい!(数値は当社比)。粒はシャキッとしていて、味も香りも全然違います。

 

ここだけの話なんですが、最初はかまどなんて面倒かな、とか思っていたんです。一日作業をしてね、クタクタになってから火を熾してかまどでご飯を炊く、なんて「生活」を果たして続けられるのだろうか、ちゃんと「くらし」の中で、かまどと楽しく関わっていけるだろうか、とかちょっとビビってたんですね。 

 

でもまぁ、経験したことがないことを頭でアレコレと考えていても仕方ない。まずはやってみよう、ということで三重県から講師の野呂さんに来ていただき、参加者を募って、ワークショップ形式で愛農かまどを作ってみました。詳細は後日、ブログにアップしますね。

 

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2泊3日かけてみんなで作った愛農かまど。いやー、楽しかった♪

 

5月に完成、6月まで1ヶ月間、なにもせずにゆっくりとかまどを乾燥させてから火入れをします。最初は弱火で短時間。徐々に火力を上げ、ゆっくりとかまどを慣らしていきます。

 

本格的に稼働しだしたのは6月の半ば。完成してから45日以上経ってます。ん〜、これって確かにスローライフだな(笑)

 

ドキドキの初日。うまく炊けるだろうか、という不安を吹き飛ばすような、とっても美味しいご飯が炊けました。それ以来、お泊まりいただいたお客さんにも毎回ご自分で炊いてもらっていますが、今まで失敗したことは一度もありません! これは愛農かまどが優秀だからなんでしょうね〜。

 

で、かまどのある「生活」をしてみて、どうだったのか。結論から言いますと、とってもステキな時間をかまどと過ごせています。

 

炎をながめる時間。

ご飯が炊けるまでの匂い。

乾いた薪を割る小気味良い音。

煙突から立ち上る煙。

 

それぞれが本当にステキだけど、特に炎を眺めている時間は、とてもすばらしいです。ついつい時間を忘れ、炎に見入ってしまいます。やっぱり人は火とともに生きてきたんだなぁと、ボンヤリと感じます。

 

かまどの炎は強くなったり弱くなったり。色も赤、オレンジ、青っぽい炎、いろんな色があります。最初の火の立ち上げを失敗すると、かまど部屋が一面煙だらけになったりもします。そういう魅力って、ガスの火では飼い慣らされすぎているし、電気では全く味わうことすらできません。シンプルだけど、大切なことですね〜。

 

くらしの中に炎を灯す。

 

かまどでご飯を炊きたいアナタのご予約をお待ちしています。さぁ、ホームページからどうぞー!

nf-cocoro.com

 

 

 

 

 

 

「小さな農家」が世界を変える

こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。昨日は久しぶりに晴れました。夜、外へ出てみたら、星がとてもキレイに見えました。田舎の夜は暗くていいな〜。いつの間にかオリオンが山の上の方まできていましたよ。冬が近いですね〜。

 

実はですね、くらしの宿Cocoroは

 

「たがやす・たべる・くらす」

 

を体験できる農泊なのです。今回はその中の「たがやす」について、書いてみたいと思いまーす。

 

目次

 

 「たがやす」って?

「たがやす」 つまり農ですね。

 

最近は家庭菜園や貸し農園などで、野菜を育てている方をよく目にします。

 

自分たちで食べ物を育てることは、健康面や経済的な面、子どもたちへの影響、そして環境への影響など、いろんな面から見て、とってもオススメです。私たちはプロの農家なので、販売はもちろんですが、自分たちで育てたお米や野菜を普段から食べています。 

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こんな野菜セットを配達していました! ※現在は休止中です

 

でも農家になる前は、ずっとスーパーで野菜を買っていました。買わなきゃ手に入らないから当たり前ですよね。でも農家になってみて、その当たり前が少しずつ揺らいで、変わってきました。今では野菜を買うことは、ほとんどありません。

 

農家になって気づいたこと

一番最初に気づいたのは野菜の「味」でした。

 

自分たちが育てた野菜を食べ続けていると、スーパーで買った野菜がなぜかおいしくないのです。最初は

「コレはあれだな、一種の親バカだな。オレたち恥ずかしーな」

とか思いながら食べていました(笑)

 

そのうち野菜を買ってくれているお客さんからも「Cocoroさんのお野菜を食べるとスーパーの野菜が食べられなくなるね」なんて声を、チラホラと聞くようになりました。これまた最初は

「いやいや、うちの野菜がそんなに特別なハズがない。コレは社交辞令に違いないぞ」

と半ば疑いながら聞いていたのですが、他のお客さんも同じようなことをおっしゃってくれるのです。

 

って書いてて思ったけど、自己評価低すぎっ(笑) もうちょっとお客さんの声に耳を傾けろよ、と当時の私たちにツッコミを入れたくなります。でもね、農業始めた頃って、ホントに自信がなかったんですよね〜。

 

本題に戻ります。

 

これは一体なんでだろう? 鮮度? 栽培方法? 野菜の品種の違い?

 

残念ながら私たちの技術でないことは確かです。だって当時、そんな腕なかったもん。今ならタネの違い、堆肥のこと、土の中の微生物のこと、考えられることはいくつもあるんですけど、当時はそんな知識も技術もなかったのです。 

 

ま、当時考えた理由としては

「知っている人が、ちゃんと育てた野菜だから」

ではなかろうか、という結論に至りました。

 

顔の見える関係とか、育てる人と食べる人との関係性、とでも言いましょうか。あ、ついでに言うと、ワタクシ「消費者」って言葉がキライです。「先進国」と同じくらいキライです。って、どうでもいい話ですね…。

 

そりゃーどこかの見知らぬ人より、近所の顔見知りの人だよね。化成肥料でササッと育った野菜より、有機栽培(当時、うちではまだ有機肥料を使っていたのです)でじっくり育てたほうが、いいような気がするよね。そうやってうちを応援してくれるお客さんがみえるのは、本当にありがたいよなー、なんて思いながら農業をやっていました。

 

お客さんからのリクエストが届く 

そのうち仲良くなったお客さんから「ルッコラが食べたい」「ビーツはやりませんか?」「雑穀をやって欲しい」「もっとお米が食べたい」と、いろんなリクエストが届くようになりました。

 

最初は畑の規模も小さくて、お客さんも少なかったので「よし、できるだけリクエストにお応えしよう!」 と畑を増やし、栽培品目を増やし、、いろいろと頑張ってみました。

 

が、いかんせん私たちはかけ出しの弱小農家。技術もなければ体力もない。勉強もしなくちゃいけないし、営業も大事。今思えば、そんな時期に手を広げてはいけなかったのです…。

 

その結果、2人で朝から晩まで激しく働いても回っていかない。当然、畑も家もクッチャクチャ。何となく生活まですさんできて、言い争いの日々…。はウソですが、「なんかコレ、忙しすぎてうまく回ってないよな〜」と感じていました。

 

そんな状態が2年ほど続きました。当時は、有機栽培から徐々に自然栽培に切り替えを進めていた頃です。少しずつお客さんも増え、野菜もお米もどうにかこうにか育つようになっていました。

 

なのに受注に対して生産が全然追いつかない。出荷できる量が足りなくて、せっかくいただいたご注文を何度かお断りしたこともありました。自然栽培って、収量が少ないし、生長に時間がかかるし、大量生産には向かない農法なんだと、その時になってようやく気付きました。

 

でも現実にはうちの野菜を必要としている方がたくさんいる。でもこれ以上畑を広げたら体力が保たないし、人を雇ったり機械を買うお金もないし、こりゃ一体どうしたらいいんだろうかねぇ、とジレンマにさいなまれる日が続きました。

 

「小さな農家」の誕生 

とか考えていたら、突然ひらめいちゃったんですね〜。

 

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ピカーン!!!

 

「私たちだけで生産するのがムリなら、食べたい人が自分で野菜を育てたらいいじゃないか!!!」

 

その小さなひらめきを突き詰めていった結果、「小さな農家」というビジョンが浮かび上がってきたのです。

 

みんなが「小さな農家」になって、自分たちが食べる分のお米や、食べたい野菜を育てる。そうすれば食べ物を買うお金が減らせるので、あくせく働く必要がなくなる。

 

私たちは野菜そのものではなく、栽培技術を伝える。それなら自分たちの畑を広げる必要はないし、農業があまり忙しくない冬にも取り組める。

 

耕作放棄地が減る。自給率も(少しだけど)上がる。

 

農薬や除草剤の使用料も減る。自分が食べる野菜にはこういうの、あんまり使いたくないでしょ。

 

えー、いいことばっかりじゃーん!

 

お客さんが自分で野菜を育てることは、農家にとっては単純に収入が減ることを意味します。でも私たちはそれでいいよね〜、と思っちゃったんですね。

 

どっちにしても自分たちでこれ以上の増産できないし。私たちが持っている技術を伝えることで、みんなが幸せで楽しい人生を送ってくれたら、それはとてもハッピーだよね〜☆

 

ま、技術を教えることで収入が得られるだろうという下心、…もといビジネス的な観点があったことは、決して否定しませんけどねv( ̄ー ̄)

 

ちなみにこの「小さな農家」は、最近国連でも支持されている、世界的な流れなんですよ。先進国と呼ばれる国や日本は棄権や拒否して抵抗したけど、この流れは止めちゃいけない。農は一部の大企業の利権ではなく、私たちのくらしの基盤そのものだからです。 

smartagri-jp.com

 

そこで「小さな農家」を増やすために始めたのが、田んぼのワークショップと自然栽培・学びの畑でした。詳細はコチラからご覧ください

つながるワークショップ

 

「小さな農家」ってこんな感じ

私たちが具体的にイメージする「小さな農家」ってこんな感じです。

 

  • 田んぼ5畝くらい(約500平方メートル)
  • 畑2〜3畝くらい(半分は野菜、残りの半分は麦、大豆など穀物
  • 販売目的ではなく、自給のための農
  • 機械はできるだけ使わずに手作業で
  • 農薬、除草剤、化成肥料は使いません
  • 家族みんなで作業します
  • お父さんは平日はサラリーマンで週末農家
  • お母さんは平日何日かと週末農家
  • 子どもは毎日畑のチェックと収穫♪

 

どうです? なんか自分たちのくらしの中でもできるような気がしませんか?

 

これだけの田んぼや畑を見つけることは、町では難しいと思いますが、田舎で探せば必ず見つかりますよ♪ できるだけ家の近くがいいですね。

 

農業一本でやっていた頃は「技術を教える」という点の活動でしたが、くらしの宿Cocoroを初めてからは、農が持つ豊かな魅力を「体験してもらう」「楽しんでもらう」という風に変わってきました。もちろんしっかりと自然栽培を学びたい方に向けた特別講座もありますよ!

 

人のくらしの基盤である「たがやす=農」。

 

それを自分たちの手に取り戻した時、くらしってどんな風に変わっていくんだろう。そんなワクワクを少しでもたくさんの人に感じてもらえると楽しいな〜、と思っています。 

 

ぜひくらしの宿Cocoroに遊びに来て下さ〜い。農トークしましょうね。

ご予約はこちらから

 

お待ちしてまーす♪

 

 

 

 

 

 

【古民家を素人がDIY】 漆喰をじゅらく壁に塗る方法

こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。また今日も郡上は雨ですよ。今年の秋は雨ばっかり。こう雨が続くと稲架にかけた稲がなかなか乾かないので、モヤモヤします。

 

しかしそんな時は気分を変えてブログだ、ブログだ! 雨でもやれることがあるって幸せだな〜。気合いを入れて、今回から郡上での古民家DIYに突入しまーす。

 

〜2018年作業日誌より〜

10/31〜11/1 郡上へ。いよいよDIY開始!!

大工さんが全ての仕事を終えて、家が私たちに引き渡された直後の写真がコレ。

 

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カウンターの土台しかない台所。これがスタート地点

 

大工さん、気を利かせてくれて私たちのDIYのために、床の養生をそのままにしてくれてました。ナイス、大工さん! 差し入れのお茶とかまでそのままなのも、現場感たっぷりでいいよね(笑)

 

カウンターの土台を見て、うぅ、早くカウンターを作りたい! という衝動を全力で抑えつつ、まずは壁に漆喰を塗るところから始めます。

 

この「漆喰を塗る」という作業、DIYでは人気がありますよね〜。それほど技術が必要ではないので、DIY初心者にはオススメです。漆喰を塗るとア〜ラ不思議、部屋の雰囲気がしっとりと落ち着いた感じに変わりますよ。住む人のことを考えても、リフォームするならクロスより漆喰をオススメします!

 

その他、漆喰のメリットとしては

  • 湿度のコントロール
  • 化学物質の吸着
  • 防火
  • 消音

などがあります。慣れるまではちょっとマスキングや漆喰を練ったりという準備が大変ですが、慣れてくると8畳間の壁なんて土日で余裕で塗れちゃいます。

 

注意点としては、どんな下地に塗るのか。クロスが張ってあるのか、板張りか、石膏ボードか、土壁か。下地によって本塗り前の作業である、下塗りが変わってきます。

 

あとはホームセンターでよく見る、すでに練ってあるタイプの漆喰を使う場合は、どんな添加剤が使われているのかを調べるくらいでしょうか。箱には詳しく書かれていないので、そういう時はメーカーに直接質問すると、たいてい教えてくれます。安いものや塗りやすいものには、ほとんど添加剤が使われていることが分かりました。この辺、加工食品とよく似ていますね〜。

 

で、くらしの宿Cocoroの壁はじゅらく壁でした。ここに本漆喰(自分で練る添加剤不使用のタイプの漆喰)を塗ろうと考えたのです。

 

みなさん、じゅらく壁ってご存じですか? なんか壁土の中にキラキラしてる繊維のようなものが入っていて、手で触るとそれが壁土と一緒にボロボロ落ちてくるんですよ。今のじゅらく壁はボンド入りなのでカチッと固まっているんですが、昔のものはボンドなし。それが塗られてから数十年たった今、劣化してちょっと触れるだけでもボロボロと落ちてくるんですね…。

 

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左側がじゅらく壁。右は土壁がむきだしの状態です


もうこのボロボロがイヤでね〜、まずはこれをさっさと塗ってしまおうと思った訳です。

 

で、どうやって塗ったか、その手順をサクッとお伝えしますよ! 

 

  1. マスキングをする
  2. じゅらく壁をはがす
  3. 砂漆喰を塗る(下塗り)
  4. 本漆喰を塗る(本塗り)

この4ステップです。

 

じゅらく壁をはがした時に、土壁があまりにやせている場合は、壁土を練ってすき間を埋める必要があります。

 

ちょっと寄り道します。作業内容をササッと知りたい方は、飛ばして下さい。

 

ネットで調べると、たぶんほとんどのサイトで「3.砂漆喰を塗る(下塗り)」のところに「シーラーを塗る」と書かれています。土壁の上にじかに真っ白な漆喰を塗ると、土から出たアクが染みてくるんですね。なので、本塗りをする前に何かでアク止めをする必要があります。

 

確かにシーラーを使うことがもっとも一般的な方法なんですけど、このシーラーって、化学物質なんですよ。まれに天然素材のシーラーとかって宣伝してるものがあるんですが、よく調べてみるとこれにもアクリルが入ってたりします。私たちは果たしてこれが本当に最善なのだろうか、とイチイチ考えて立ち止まってしまうのです。だから作業が進まないんですけどね(笑)

 

kurashicocoro.hatenablog.com

 

くらしの宿Cocoroが大切にしていることの一つに

『アレルギーや化学物質過敏症の方にも安心して訪れてもらおう』

というのがあります。

 

だからお客さまが使う部屋にはできるだけ化学物質は使いたくない! そもそも化学物質の吸着を見こんで漆喰を塗るのに、そこに化学物質を使ってたら本末転倒じゃないのか?

 

じゃあどうしよう、ってんで悩みまくっていた時に辿りついたのがこちらのブログです!

 

asaman3.hatenablog.jp

 

ブログ主さん、本当に助かりました。ありがとうございました!  このブログで、私たちは砂漆喰というものを初めて知ったのです。

 

砂漆喰とは見慣れない資材ですが、漆喰に砂を混ぜたもの、とお考え下さいな。これを土壁の上に塗ることで土からのアクを止め、なおかつ本漆喰の乗りを良くする。しかもオール天然素材! というまるで夢のような、でも伝統的な資材です。

 

使ったことはないけど、これなら希望が持てるぞ! やってみよう! という訳で寄り道は終了。漆喰塗り、ようやく開始でーす! 

 

1 マスキングをする

これは塗装作業をする時の基本のキ、ですね。マスキングテープや布マスカー、ブルーシートなどを使って、汚したくない場所をしっかりと覆っていきます。メーカーによって、使い心地が違います。幅や長さなど、いろんな規格がありますので、いろいろ使ってみて自分が使いやすいものを探してみて下さい。

 

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キッチリとマスキングすると仕上がりがとても美しいのです

 

慣れないうちは引っ張ったテープや布マスカーがくっついたりして超大変。でもだんだんと上手になるんだよなぁ。さすがにプロのようにはできないけど、真っ直ぐにテープを貼るなんて、やってれば誰でもそのうちできるようになってきます。

 

2 じゅらく壁をはがす

ハイ、みなさん注目! 大失敗はここでやってきましたよ〜(笑)

 

失敗って実は大事なんだよね、という話はコチラから。

kurashicocoro.hatenablog.com



ネットでは

 ・じゅらく壁に水をしっかり含ませてからはがす

 ・1畳につきヤカン1〜2杯分の水が必要

とあったので、まずスプレーで水をどっさりかけました。そしてネットの情報通り、じゅらく壁はちゃんとはがれました! が、その下の土壁の土までドロドロと溶け出してきたのです…。まー汚かった(涙) 溶けた土の掃除がとっても大変でした。

 

ひと言でじゅらく壁といっても、職人さんによっていろいろ塗り方があるんですね。うちのじゅらく壁はかなり薄く塗ってありました(1mmくらいかな)。ネットの人のところは、たぶん厚く塗ってあったんでしょう。なので最初から水をドバドバかけるのではなく、じゅらく壁がはがれる程度に、様子を見ながら水をかければいいと思います。

 

はがす量も、しっかり土壁が見えるまでやるとやり過ぎです。土壁とじゅらく壁の境目が出てきたな、くらいでOK!

 

で、はがれたじゅらく壁はその都度お掃除します。こういう時はほうきとちりとりが大活躍です。このじゅらく壁のカスが残っていると、漆喰と一緒に塗り込んじゃったりして、壁がとても汚〜くなります。そして水をかけすぎていると、水を吸ったじゅらく壁の掃除が大変です。いろんなところに貼りつく。塗れてるからほうきで掃くと伸びる。なので水はくれぐれも適量でね!

 

あまりの大惨事で写真を撮る余裕なし(笑) ま、そこはお察しくだされ。

 

3 砂漆喰を塗る(下塗り)

砂漆喰には読んで字のごとし、砂が入っています。本漆喰のようにスーッとは伸びず、ザラザラでブツブツしています。まずはそれを土壁に塗って行きます。

 

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砂漆喰を塗る。川砂を混ぜているのか、グレーがかっています

 

下塗りは薄く均一に、がポイントです。砂漆喰はザラザラしているのでちょっと大変ですが、ここをしっかりやると本塗りが美しく仕上がります。本塗りよりも丁寧に塗る、くらいの気持ちでやった方がいいと思いま〜す。 

 

4 本漆喰を塗る(本塗り)

で、最後はその上にすかさず本塗りです。本漆喰を塗っていきます。砂漆喰から本漆喰を塗るまではできるだけ素早く! ここをゆっくりやってると、砂漆喰が乾いて(正確には土壁が砂漆喰の水分を吸ってしまって)、ポロポロはがれてきます。本漆喰も乗りません。専門用語で「水引きが早い」と言うそうです。なのでここは一気にスピード勝負! 

 

本塗りはワイルドにコテ跡をつけるもよし。ツルツルに仕上げるもよし。塗る人の個性も出るし、漆喰塗りで一番盛り上がるところですね〜♪ 

 

そして本塗りのポイントは、周囲の縁をしっかり出すことです。縁がフラフラしてると、どことなくキレイに見えません。

 

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上の部分、縁がガタガタなのが見えますか? 

 

でも縁がしっかり出てると、この通り。なぜかプロっぽく見える、気がする。

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キラ〜ン。どうでしょう、この自己満足の世界(笑)

 

んー、まあまあやな。 

 

さあ、DIY開始だぜ!(後半) みんな、ホントに大切なのはPDCよりPD◯だから!

こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。冬が近いのか、カメムシの「家に入らせてアタック」がすごいです。あまりの多さにくじけそうなくらしの宿Cocoroです。誰かカメムシ対策、教えて〜。

 

宿の改装を始めたはいいけど、なぜだかなかなか進まない、オマケにどこからか変な声が聞こえてきて、って話はコチラから。

 

kurashicocoro.hatenablog.com

 

そうです。

 

なかなか改装作業が進まない時に思い出したのは、農家を目指して初めて畑に出たばかりの頃のことでした。

 

当然ですが、農業を始めたばかりの頃なんて分からないことだらけ。そんな必要はちっともないけど、ここはブログっぽくあえて箇条書きにしてみましょう!

 

  1. 土を育てるために何をしたらいいか分からない。
  2. そもそも土が育つということがどういうことなのか分からない。
  3. 作業をしてもそれが正しいのかどうか分からない。
  4. この畑でどんな野菜が育つのか分からない。
  5. 欲しいタネをどこで買えるのか分からない。
  6. タネは蒔いたけど栽培方法が分からない。
  7. どれだけ収穫できるのか分からない。などなど。 

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2011年の冬。農業を始めたばかりの頃。わ、若い。2人とも顔が丸い(笑)

 

たくさんの分からないことがあり、一つ解決すれば次の分からないが出てきて、まぁとにかく分からないこと尽くしの毎日でした。正直どうしたら前に進めるのか分からなくて、不安だったなー。

 

でもその分からないことを、一つ一つ自分で突きとめていかないと、いつまでたっても農家にはなれないんですよね。

 

人に聞いたりネットで調べたらいいじゃないか、というご意見もあるでしょうが、それに頼っても、実際はなかなかうまくいかないんですよ。農業の教科書もあるけど、これまた実践では全く役に立たない。なぜならそこに載っている情報が正しいかどうかを、実際に体験して結果が出るまでは判断できないからです。正しいかどうか分からないけど、とにかくその道を進まなきゃいけない。

 

まるで地図を持たず、場合によっては目的地すらよく分からずに、見知らぬ土地をさまよっているような感覚です。これってかなり不安ですよね。

 

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こんなイメージです

 

そんな時はどうすればいいのか。私たちが経験から得たことをお伝えします。

 

まずよく考えて計画を立てる。Plan

次に勇気を出して飛ぶ。Do

そして失敗する(笑)。Fail

考えるに戻る。(以下繰り返し)

 

この繰り返ししかないんですね〜。

これぞ名付けてPDF! おお〜、PDCに変わる新しいビジネスモデルの登場だ! でもどう見てもパクリ以外の何者でもないのが悲しいぞ。

 

このポイントはですね〜、「失敗の原因を探ること」ではありません。

 

失敗を受け止める力を養うこと

 

です。自分が選択した行動の結果から生じた失敗をしっかりと受け止め、自分の知識=力に変えて、前進する。

 

あちこち歩き回って壁にぶつかって、自分だけの地図を作り上げて、見知らぬ土地を突き進んでいく!

 

そんなイメージです。

 

そうすればきっといつか自分が進みたい方向に、自信を持って迷わずに進むことができるようになります。あ、断言じゃないな。そうなると私たちは信じてます。

 

この期間が私たちの場合、実に4年ほどありました。農業を始めて今年で8年目ですので、地図を作るためになんと半分は「やってみて失敗(PDFね!)」を繰り返してきたことになります。ハハハ、けっこう長いな(笑) まだまだ失敗だらけだけどね。そしてやっぱり見事に失敗したぜ、という話はコチラから。

 

kurashicocoro.hatenablog.com

 

せっかく決意をして就農しても経営がうまくいかず、3割の人が5年以内に農業を止めてしまう、というデータがあります。人それぞれにいろんな事情がありますが、個人的にはもったいないなーと感じます。そもそも地図ってね、そんなに簡単にはできないです。伊能忠敬さんなんて測量だけで17年、その後4年もかけて日本の地図を作ったんですよ! それに比べりゃうちなんて全然甘ちゃんだし、楽勝だわ。 

 

なので私たちは農業を学びたい人に

「頑張って失敗してね♡」

ってよく言います。

 

冗談だと思って笑う人もいるし、失敗を恐れて質問ばかりしてくる人もいますが、私たちの答え=『あなたの地図』ではないのだよ。自分でやってみて、失敗の中から掴んだことが答えであり、地図なんです。その過程を経ずして(つまり楽して)自分の地図を作るなんて、たぶん不可能です。

 

…ってオレ、自分で言ってるよね?

 

農業に関しては自信を持ってバンバン言えるクセに、それがDIYやと急に失敗したくなくなるのは何でやねん? 

 

言うてることとやってることが違うやんけ! 

 

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まー、分からないことだらけで大苦戦。でも迷わず失敗するぞ!

 

と、なぜか関西弁で何度も自分に突っ込みを入れながら、なかなか進まぬDIYに取り組んでました。で、台所が実際どんな風になっていったのかは、次回以降でボチボチとお伝えします。懲りずにお付き合いして下さーい。よろしくお願いします!

 

最後に。

農業者を取り巻く厳しい現状については、農業仲間の与久呂(よくろ)農園さんがブログで詳しい分析を試みられています。とても素晴らしいブログですので、みなさんぜひご一読下さい。

www.han-nou.xyz

 

 

 

 

 

さあ、DIY開始だぜ!(前半) でも作業が全然進まないのだ

こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。

 

いよいよ舞台は郡上へと移ります。去年から続くDIY(リノベ? 改修?)、言葉はよく分からないんですが、そのような感じのものを何回かに分けてお伝えしまーす。

 

思い起こせば一年前のちょうど今ごろ、2018年10月30日からDIYと引っ越しの準備を始めたのです。いやー、あの頃は超絶に忙しかった。今振り返ってみてもよく体が保ったなぁ。

 

月・火→農作業と出荷、配達

水・木→郡上で作業

金・土・日→農作業、出荷、配達、イベント出店、ワークショップ開催

 

まるで嵐のような2ヶ月間でした…。

 

12月の初旬に野菜の出荷が終わってからは、郡上へ行く頻度がさらにアップ! 

 

家財道具や農機具を軽トラに積んで、1日2往復とかしたなぁ(片道80kmくらいっす)。年内にそれまで住んでいた家を引き渡すことになっていたので、ほとんど休むことなく揖斐と郡上を行ったり来たりしてたのです。よっぽどハードなスケジュールだったみたいで、普段は53キロくらいの体重が50キロを切りました。てへ♡ って乙女じゃあるまいし、嬉しくも何ともないわっ。

 

当時、郡上の家には台所がなくて、水道も来てなかったので、大工さんに頼んで大きな工事をやってもらうことにしました。大工さんとは春から何度も打ち合わせをして、最初は目玉が飛び出るくらいの見積もりだったのですが、最終的にはなんとかなりそうな金額に落ち着いてきました。

 

上下水道を引いたり、壁を抜いて部屋を広げたり、床を張ったり、電気の配線をしたり、といった大きな工事は全て大工さんにお任せしたのです。

 

本当はね、その辺りも自分たちでやってみたかったけど、さすがにそこまでの時間的な余裕はないし、何より技術がないもんな。台所ないと生活できないしね。真冬に毎日外でご飯作るとか、ガチすぎてあんまりワクワクできないよね。

 

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工事に入る前はこんな様子でした。って今とほとんどかわらないか

ちょっと待てよ? なんでそもそも家に台所がないの? 

 

それは昔の大雪で、台所があった別棟が潰れちゃったからなんですね~。どんだけ雪降るんだよ! 郡上、恐るべし。

 

当初は台所が前にあった場所に増築をしようと計画していたのですが、予算と屋根の強度、その他の諸事情によりあえなく断念。どう活用したらいいのか分からず頭を悩ませていた、暗くて狭〜い謎の小部屋があったので、大工さんのアドバイスを受けて、その部屋の壁を全部抜いて隣の部屋とつなげ、台所に改修することになりました。結果的にはこれが大成功! ゲストと一緒にご飯が作れる、広くて明る〜い台所になったのです。大工さん、本当にありがとうございました<(_ _)>

 

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謎の小部屋の前でたたずむ相方。ここが台所になるなんてビックリです

 

大工さんには9月から工事を始めてもらい、途中お約束のようにハプニングがいくつかあって工期がちょっと伸びたりしたものの、私たちが作業を予定していた直前に無事終了! さすが職人さん! よーし、時は来た! 

 

レッツDIYだぜ〜!  

 

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床をはがしてみたらなぜかこんなところに掘りごたつが。しかも周囲はシロアリにやられてボロボロでした(T-T)

 

とは言うもののですよ。

 

私たちのDIYのレベルなんて初心者そのもの。レベルがどうこうちゅーか、大がかりな木仕事なんて今までに一度もやったことがありません。どこからどうやって始めたらいいものか、素材はどうすればいいのか、この素材は安全なのか、それはどこで買えばいいのか、予算はどうするのか、などとずいぶん考えました。そしてこんなことを考えている時間が思いのほか長くて、作業が全然進まなかったんです。

 

年内には引っ越しだし、作業ができる日も限られているので、それまでには何とかしなきゃ、と焦るのですが、ゲストが過ごしてもらう大事な場所をテキトーに作業する訳にはいきません。私たちにしては珍しく、寝る時間を削ってどうしたらいいのかを考えました。でもめちゃくちゃ考えて郡上に来てみたら、それまで考えていたことが全然通用しないのです。ああ、困ったなぁ。

 

そうこうしているうちに

「この感覚、知ってるぞ〜」

という声が聞こえてきたのです(どこからよ?)。

 

思い出したのは、農家を目指して初めて畑に出たばかりの頃のことです。

 

後半へ続く。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

 

田んぼはいいよな〜と農家はしみじみ思う。

みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。

 

今年の稲刈りも無事に終わりましたよー!! みなさん、応援やお手伝い、ありがとうございました! 11月からは宿でお出しするご飯が新米に切り替わります。ご注文をいただいている方にも、もうすぐ新米をお届けしますよ。たぶんまだ余裕があるので、新規のご注文にも応じられると思います。詳しくは籾すり後の11月上旬くらいにお伝えしますね。お楽しみに〜♪ 

 

今年は郡上で初めての米作り&田んぼのワークショップでした。あー、緊張したなぁ。最初の年って必要以上に周りから注目されますからね。全然知らない人から

 

お前んとこの米、アレ、種類なんや?

 

とかイキナリ聞かれますから。私たちが育てているお米は『イセヒカリ』という品種です。

 

そのイセヒカリを、私たちは無肥料・無農薬・1本植え。

      

通常は肥料と農薬と除草剤を使って、しかも5〜6本植え。

 

こりゃー普通に農業やってる人から見れば『失敗まっしぐら農法』だわ(笑)

 

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植えたばかりの稲。ヒョロヒョロで頼りない…。そりゃみんな心配するよね


ま、失敗して当たり前なんですけどね。ってことを書いてみました。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

でもね、失敗上等じゃー! かかってこいやー!

 

なんて大口を叩く余裕も実力もないので、代かきと除草をコツコツ頑張りましたよ。

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除草はこんな感じ。モデルさんは2016年の田んぼのワークショップ卒業生。

 

除草には田車(たぐるま)という道具を使いますが、ご覧の通り、人力っす! 

 

適切な時期に除草に入ればそんなに大変ではないのですが、時期が遅れると延々と続く雑草地獄が待ってます…。でもうまく除草すれば、一度除草をするだけでほとんど草は伸びません。その適期を見極めるのが、経験と知識なんでしょうね。

 

案の定、田んぼを貸してくれている地主さんも、とーっても心配してくれました。地主さん、スゴく良い人で、田んぼをしょっちゅう見に来てくれたり、アドバイスをくれたり、私たちのことを心配してくれているのがよーく分かるんです。これが私たちの農法とは言え、心配かけてゴメンなさい。

 

でも植えて1ヶ月も経つとほら、ご覧の通り。

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田植え1ヶ月後の田んぼ。稲が力強く育ってきました!

 

でもそんな周囲からの心配をはね返せるくらい成功させると、そんな雰囲気が一発で変わります! 農薬を使わずにお米なんてできる訳がないというかたーい感じが、

 

「あれ? 意外とできる、のね?」

 

みたいな柔らか〜い雰囲気に変わるんですよ♡

 

 この周りへのインパクトが実はとっても大事で、これってどういうことかと言うと、自分のビジョンを具体的に示すということなんです。

 

この具体例がないと、いつまでたってもちっとも信用してもらえない。

 

自然栽培いいよ、農薬やめようよ、ラウンド◯ップって実は発がん性があるんだよ、とか周りに勧めても、良くて生返事、悪い時には頭から否定されて終わりです。

 

私たちの農業には『小さな農家を増やす』という目的があるので、そのためにある程度の成功例を見てもらって、自然栽培への関心を持ってもらう必要があります。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

2013年から毎年やっている田んぼのワークショップもその一環です。

nf-cocoro.com

 

無農薬でお米作りなんてできないよな〜、と思っている人たちに、「できるよ!」という具体的な可能性を示す場所です。現実を知ると一歩夢に踏み出せますからね。家族や仲間同士で田んぼができるのって、とってもステキですよ〜♪

 

…とかエラソーに言ってますけどね、実際には畑も含め、失敗の連続です(笑)

 

成功した時だけ、ここぞとばかりボリュームMaxでアピールです!

 

そしてこれが今年の田んぼ。

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田植え2ヶ月後。もう雑草はほとんど伸びません。田んぼスゲー!

 

こちらは稲刈り。 

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稲架(はさ)にかけている様子。これから2週間くらい天日干しです

自分たちでもビックリするくらいたくさん収穫できました! 

 

初めての地でドキドキの連続だったけど、ひとまず成功して良かった。ワークショップに参加してくれた人たちも楽しんでもらえてるといいな。

 

そんなお米をくらしの宿Cocoroでは、毎日かまどで炊き上げています。かまどご飯、本当に美味しいんですよ。 

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おなじみの愛農かまどです!

 

みなさん、くらしの宿Cocoroにご飯を食べに来て下さいね〜♪ ご予約はコチラから。よろしくお願いしまーす。

nf-cocoro.com

 

 

 

 

出会いは突然やってくる、のか?

こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。秋晴れの空の下、ただ今、絶賛稲刈り中です! 台風の影響で遅れに遅れていますが、稲も人もとっても元気です。早く刈り終えちゃいたいなぁ。

 

くらしの宿Cocoroを始めようと思ったきっかけは前回書いた通り。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

よーし、農泊やるぞ! 引っ越しだ〜! 

と思ったのはいいものの、今まで私たちと一緒に育ってきた畑をどうするかが一番の悩みどころでした。ま、そんな悩みを抱えてても野菜たちは育つし、収穫も出荷もあるし、タネは蒔かなきゃだし、ワークショップの準備をしなきゃだし、ネコは走り回るし、ああ大変だ〜という、それはそれで平穏な日々を過ごしていました。

 

そんな折り、Oさんという方から「農場見学をさせて欲しい」という依頼がきました。

 

自然栽培なんてマニアックな農業をやってると、こういった見学の依頼が月に何回か来ます。これから畑を始めたい方や自然栽培を実際に自分の目で見てみたい、という方が一番多いです。二番目はすでに自然栽培をやってるけど、うまくいかない、他の人がやっている畑を見て勉強したいという農家。そして私たちの野菜を買おうかどうしようか迷っているお客さん、ワークショップに参加する前に顔を見に来てくれる人、何となく遊びにきてくれた人、という順番でしょうか。実際、私たちも時間を作ってはなんどもいろんな農場を見学に行かせてもらっています。

 

私たちはメディアの取材は断るけど(だって恥ずかしいし)、個人の見学の依頼は全て受ける、という方針なので、その時も日程を調整して、畑に来ていただくことが決まりました。Oさんと約束した日は真冬で、寒すぎて外で作業ができず、ビニールハウスの中で大豆のサヤを外していました。

たぶんみなさんご存じないから声を大にして言いますよ!

 

大豆のサヤ外しって、実はむちゃくちゃ危険なんです! 

 

なにが危険かって、大豆には細かい毛がビッシリ付いていて、そいつがクセモノなんですね~。その毛がね、サヤを外す時にモウモウと舞うのです。すると目はかゆいし、肌はチクチクするし、鼻水は出るし。マスクなしではダメ絶対! な作業なんです。

 

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サヤを外す時は足踏み脱穀機、という昭和レトロなマシンが大活躍します!


そんな外でやっても危険なサヤ外しをですよ、あろうことか私たちは寒いから、という理由でビニールハウスの中でやってたんですね。せっかく見学の方が来てくれる大切な日にね…。そんな危険な大豆がどうやってお味噌になるのか、詳しくはコチラから!

 

kurashicocoro.hatenablog.com



そんなこととは知らず、Oさんは約束の日にちゃんと見学に来てくれました。

 

ちょっと静かな、というかどちらかというと少し暗い印象の方でした。私たちは汚れるのなんて上等だぜと言わんばかりに、小汚い作業着にあやしいマスク姿でサヤをバンバン外します。当然ハウスの中は毛が舞って、まるでロンドンの霧のように立ちこめています(行ったことないけど)。

 

あまりの光景に立ちすくむOさん。こ、これはマズイ。このまま怒って帰られてしまったらどうしよう…。

そんな状況にも関わらず、Oさんは気を取り直したのか、何とお手伝いまで申し出てくれます。へー、この人、本気で農業がやりたいんだなぁ、スゴい覚悟だなぁ、なんて思いながら作業のかたわら、色々とOさんの話を聞いていました。で、その時にOさんがポロッと

 

「私、農業ってあんまり好きじゃないんですよね」

 

‥‥

 

はい? 

 

今なんとおっしゃいました? 

 

ひょっとしてこんな過酷な状況を見て、農業やっぱりムリです、になっちゃったの? ああ、ワタクシ、また取り返しのつかないことをやってしまいました…。

 

なーんて内心ビビってたのも、今ではいい思い出だ。

 

結論から言いますと、その後Oさんはご夫婦でうちで研修を始めて、私たちの畑をまるっと引き継いでくれたのです。最初は暗かった表情も、いつの間にかステキな笑顔になりました(笑) そしてこの夏、自然栽培農家&パン屋さんとして見事に独立したのです! ハイみなさん、拍手〜パチパチ。あらためて畑スゲーぜ! 

 

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うちの畑を引き継いでくれた、『小さなオーガニックファーム 「た・べ・る」』さんです!


彼女が焼くのは自家製天然酵母で、オーガニックの小麦粉と、自分たちで育てた自然栽培の野菜を使ったパンです。そんなパン、全国を探してもそうそう口にできません。まだお店を始めたばかりでパンを焼く量がそれほど多くなくて、毎回売り切れゴメンだそうですが、お店の情報や畑のことなど、詳しくはコチラから

 

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くらしの宿Cocoroともども応援よろしくお願いしまーす。

 

 

 

 

 

 

 

 

くらしの宿Cocoro、そのきっかけは「畑スゲー♡」

みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。

 

台風19号はどうでしたか? 関東方面では大変なことになってますね。災害に見舞われた方に心よりお見舞いを申し上げます。みなさんに大きな被害が出ていないといいのですが。

くらしの宿Cocoroがある郡上大和は、夕方から夜にかけてやや強い風が吹いたものの、雨も少なく、被害はほとんどありませんでした。同じ郡上でも八幡や明宝という地区では停電があったので、少し離れているだけでも被害が全然違うんですね。災害対策は難しいんだなぁと感じました。

 

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台風にも負けなかった今年の稲たち。

 

うちは今回こそ大きな被害は出ませんでしたが、台風による被害はほぼ毎年出ています。特に去年(2018年)はひどかったです。大型の台風が三つも岐阜を通過して、最後の台風でビニールハウスが半壊しました (T-T) 周りの農家はハウスが全壊したり、農作物が全滅したりと、かなり悲惨な状況だったので、彼らに比べるとハウス半壊くらいは軽いほうなんですが、…やっぱりヘコみますよね。

 

さてさて、気分を変えて、今回はどうして私たちがくらしの宿Cocoroを始めようと思ったのかについて、そのきっかけなんぞを振り返ってみたいと思います。

 

ご存じの方もいらっしゃるかもですが、私たちは去年まで専業農家でした。

 

農業研修を経て、2012年に農家として独立、ナチュラルファームCocoroという屋号で田んぼと畑を合わせて1町歩強(10,000平方メートル強です)を、自然栽培でやってきました。ピンと来ない方が大半だと思いますが、実はこれ、けっこう広大な面積でして、農薬や除草剤を一切使わない自然栽培ではちょっと大きすぎる規模でした。しかも私たちはできるだけゴミを出したくないという理由から、ビニールマルチを使わず、石油にも頼りたくないから機械も最小限! あとはひたすら人力と気力で頑張るぜ!! という超ストロング・スタイル(笑)だったのです。

 

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お米も稲架(はさ)かけという、昔ながらのやり方で乾燥させまーす。

とは言えそれを2人だけで続けていくのは体力的な限界もあって、数年前から農業を学びたい人を研修生として受け入れたり、お米や野菜を自給したい人向けにワークショップを主催したり、wwoofという仕組みを利用して海外や国内の旅行者に手伝ってもらったりして、何とかやってきました。

 

そのうちに

 

「いろんな人が来てくれる畑ってなんだか不思議」

 

と感じることが増えてきました。畑を手伝ってもらって、みんなクタクタになって帰っていくのに、帰る時にはお礼まで言ってもらえる。で、また手伝いに来てくれる(以下繰り返し)。この不思議な流れってなんだろう、と考えるようになったのです。そこで得たのは、畑ってスゲー♡、という小学生でも思いつくレベルの答えでした(小学生、ゴメンよ)。

 

そこから色々とこの「畑スゲー」に考えを巡らせてみて、一体何がスゴいんだろう、と考えてみました。そしてできれば農作業をただ体験するだけではなくて、農の魅力を丸ごと味わってもらいたいな〜、それだとやっぱ日々のくらしが大切だよなぁ、農とくらしを一度に楽しむなら宿泊だね、なんてビジョンが出てきました。でも当時私たちが住んでいた借家はとても古く、お客さまをお迎えするには難しかったのです。

 

転機が訪れたのは、妻の親戚の寄り合いに顔を出した時でした。

 

妻のおじいさんの家は、おじいさんが亡くなってからずーっと空き家になっているのですが、叔父さんたちがその空き家の管理に困っている、という話が出たのです。その時は全然ピンと来ませんでしたが、後日あらためておじいさんの家を見に行き、田舎の古民家にありがちなゴミの量にびっくりはしたものの(笑)、ここは「農とくらし」を体験してもらうのにピッタリじゃないかー! と気付いちゃったのですね。

 

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引っ越す前はゴミがいっぱい。古民家あるあるです


そこで郡上への引っ越し計画を練り始めたのですが、一番気がかりだったのは、やっぱり畑と田んぼでした。私たちがお借りしていたのは、地主さんが高齢のために耕作できなくなった農地、いわゆる耕作放棄地です。これを地主さんにお返ししたら、数年で以前のような荒れ地になるのは目に見えています。畑は一度荒れてしまうと、その後がとても大変です。場合によっては除草剤も使われて、土はやせるし、虫や植物がいなくなってしまう。畑の周囲に住んでいる子どもたちへの影響もとっても気になります。

 

うう〜ん、畑をどうしようかねぇ。 

 

これが決まらないうちは引っ越しなんてできません。解決策が見いだせないまま日々農業を続けていましたが、ある人と畑で出会って、それが見事にスッキリと解決してしまうのです。ひゃ〜、畑スゲー! ビバ出会い!

 

次回に続きまーす。

kurashicocoro.hatenablog.com

 

 

 

 

 

初めまして。くらしの宿Cocoro、ブログを始めます!

初めまして。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。

 

週末の台風19号が心配な今日この頃ですが、ブログを始めることにしました! 初めましてのみなさんも、以前からお世話になっているみなさんも、これからお付き合いよろしくお願いします。

 

私たちは農家です。踊りと鮎が有名な岐阜県郡上市でネコ4匹とくらしながら、自分たちで築65年の古民家を改装して、オーガニックな農泊をやっています。

 

農泊というのは、農業体験ができる宿のことです。実はまだ改装しなきゃいけない場所がいくつか残っていて、冬の気配がヒタヒタと押し寄せる中、せっせと作業をしています。それが終わり次第オープン予定なのですが、夏に見切り発車でホームページなんか作ってしまったので、すでに時々お客さまが来られています。

ちなみにそのホームページはコチラです→nf.cocoro.com

 

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改装を始めた頃。キッチンの壁に漆喰を塗っています。

 

ま、未完成でもそれはそれで楽しいのかな、なんて思いながら、お客さまをお迎えしています(笑) 今やっている作業はダイニングルームの漆喰塗りと、冬の準備(詳細は後日お伝えします)です。郡上の冬はめちゃくちゃ寒さが厳しいので、お客さまにくつろいでいただけるよう、しっかりと準備を進めたいと思います!

 

ちょっと宿の紹介をしますね。

 

宿ではいろんな体験をして過ごしていただけます。その季節にしかできない農業体験をしたり、収穫した野菜でご飯を作ったり、かまどでご飯を炊いたり、豊かな自然の中で遊んだり、DIYを楽しんだり。

 

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すぐ近くにはこんなにキレイな川が流れています。

 

農業は自分たちでタネを採り続けてきた野菜やお米を無肥料・無農薬の自然栽培で育てています。

 

宿の改装も、可能な限り、自然な素材にこだわりました。テレビ、エアコン、電子レンジ、Wi-Fiなどはありません。洗剤や柔軟剤による香害も心配ないと思います。アレルギーをお持ちの方や、化学物質過敏症の方が、少しでも快適に過ごしていただけるよう、いろいろと配慮しています。

 

農業を始めてみたいけど、何をどうしたらいいのか分からない方、農のくらしを体験したい方、古民家やリノベ、DIY大好きという方にもオススメです。そしてもちろんネコ好きの方にも💕

 

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待ってるにゃ。

 

これからブログを通じて農のこと、くらしのこと、農業体験、イベント情報、郡上の魅力なんかを少しずつお伝えしていければいいな、と思っています。

 

みなさん、応援よろしくお願いします🙏